1)集積機序
脳脊髄液は、脳組織を頭蓋内に浮かべ物理的な衝撃を和らげる作用と、脳組織の細胞外液中の代謝産物を血中に運び去る働きをしている。

主に脈絡叢から分泌され、


側脳室→モンロー孔→第三脳室→中脳水道→第四脳室→Magendie孔


を経て大槽からは一部は脊髄腔を循環して橋槽に戻り、一部は小脳周囲のクモ膜下に流れる。



2)検査方法

 111In-DTPA (18.5~)37MBq 腰椎穿刺によりクモ膜下に注入

注入後3,6,24,48時間、脳脊髄液の流れの遅い場合は72時間後
頭部前面、側面、後面、さらに必要に応じて頭頂部をシンチカメラにて撮影。



3)正常像
腰椎穿刺後3時間で脳底クモ膜下槽に達し、その後3~6時間で大脳半球およびシルヴィウス裂に対称的に分布する。24時間後には脳底クモ膜下槽のRIはほとんど上矢状静脈洞に集まり、48時間後にはほぼ消失する。



4)意義

目的はCTでは観察できない脳脊髄液の流れの状態を検索することであり、水頭症の診断、脳脊髄液の短絡の機能評価、脳脊髄液の漏、その他脳脊髄液の流れの異常などに適応となる。



血管外要素とは血液脳関門(blood brain barrier; BBB)の破綻による造影剤の血管外漏出である。
従って、BBBを持たない解剖構造は正常でも増強される。



【増強される頭蓋内正常組織】

血管(arteries and veins)
脈絡叢(choroid plexus)
硬膜(dura matter)
松果体(pineal body)
下垂体(pituitary gland)

病変部の造影効果は、程度・性状が多様である。血管内要素を反映する病変は一般に造影程度が強い。造影効果の性状は、概ね、均一、不均一、輪状(リング状)、線状、欠如などのパターンがある。



☆輪状増強(リング状増強)
病変辺縁部が増強され、全体として輪状(リング状)になる。
内部が壊死に陥ったか、嚢腫性の病変である。

転移性腫瘍、膠芽腫、膿瘍、血腫の溶解過程(吸収期血腫) 、梗塞(特に大脳基底核)、多発性硬化症が代表的である。下垂体腺腫、頭蓋咽頭腫、神経鞘腫は良性腫瘍であるが大きくなると輪状となる。